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厚労省方針

年金、来年度も減少

物価連動制を継続


 厚生労働省は23日、公的年金給付額を物価に合わせ増減させる「物価スライド制」を04年度も今年度に続いて適用し、8月の政府予算概算要求に反映させる方針を囲めた。これで2年連続で年金給付額が減る公算が大きくなった。しかし、同省はスライド対象を今年の物価(政府見通しマイナス0.4%)にとどめたい意向なのに対し、財務省は99〜01年の3年の凍結分(計マイナス1.7%を含めた2.1%の減額を求める考えで、年末の予算案決定に向け、調整は難航しそうだ。

 物価スライド制は、前年の消費者物価の変動に応じ年金給付額を自動的に増減させる仕組み。厚生年金法などで定めている。しかし00〜02年度は前年の物価がマイナスだったにもかかわらず「景気に配慮する必要がある」と、与党が特例法を成立させ、3年連続で引き下げを見送った。03年度は前年の物価(マイナス0.9%)を適用し、初めて年金額が引き下げられたものの、過去3年間の凍結分を含める完全実施は避けていた。

 04年度の場合、厚労、財務両省とも物価スライド適用では一致した。ただ、引き下げ幅について、厚労省は今年の物価下落分にとどめ、過去の凍結分は将来物価上昇に転じた際に相殺したい意向だ。一方、財務省は過去の凍結分を含めた完全実施を主張する見通し。

 今年の消費者物価が政府見通し通りマイナス0.4%で推移した場合、厚労省が想定する物価スライドの部分実施で、厚生年金の標準モデル(夫婦、月額23万6000円)は月額約950円、国民年金(夫婦、月額13万2000円)は同約530円それぞれ減る。財務省が想定する完全実施の場合は、厚生年金が約5000円、国民年金が約2800円それぞれ減額される。  【吉田啓志】

2003年6月24日 毎日新聞