厚生労働省は22日、パートタイム労働者の厚生年金への加入を拡大するため適用基準を緩和したり、年金保険料を払っていない専業主婦にも新たに負担を求めるなどの年金見直し案を社会保障審議会年金部会に提示した。加入基準緩和では、現行の「労働時間が正社員の4分の3以上」を「週の所定労働時間が20時間以上または年収65万円以上」に改めることなどが示されている。現行では世帯単位を基本としている年金制度を夫婦別々に受け取る案も同時に示した。
少子高齢化で年金制度は今のままで維持するのが難しくなっている。見直しは、年金財政の拡充や働く女性が増えている現状などを踏まえたもので、年金の抜本改正の一環として行われる。
パートなど短時間労働者は、現行の加入基準に達しない場合、サラリーマンの妻で年収130万円未満なら「第3弓被保険者」として保険料を払わずに基礎年金が得られる仕組みになっている。このため、一定以上働くと保険料を払わなければならないという意識が生まれ、女性の働く意欲を阻害しているとの指摘も出ていた。厚労省の試算では、新基準を適用すれば被保険者は400万人増えるという。
一方、保険料を払わなくても基礎年金が得られる専業主婦(第3弓被保険者)の位置づけの見直しは、働く女性から「不公平だ」との声が上がっているのに応える意味もある。 【三岡昭博】