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全国信金厚年基金

現受給者給付35%削減

82%同意 運用成績低迷で


 各地の信用金庫や関係団体など552事業所が加入する全国信用金庫厚生年金基金は15日、退職者が受け取っている企業年金の上乗せ部分の給付金を35%削減する方針を明らかにした。低金利や株価下落による年金資産の運用成績の低迷などで、基金の存続自体が危ぶまれる状況に陥っているためで、′厚生労働省の認可を得て04年度にも実施する。財政が危機的水準になりつつある厚生年金基金は多いとみられ、最大規模の信金年金基金がOBの給付金削減に踏み出すことで、今後、同様の動きが広がる可能性がある。

 削減するのは、基礎年金と厚生年金とは別に、基金が独自に運用・支給している、いわゆる「3階」の部分。給付金引き下げに必要な「3分の2以上の同意」を上回る82%の受給者から同意を得た。35%の一律削減が実施されれば、基礎年金などを合わせた総給付額は15〜17%程度減少する。モデルケースの場合、年401万円が343万円に減るという。

 同基金の2月末時点の資産は9824億円。現役の加入者は約14万人に対し、OB約7万人が年金を受給している。90年代後半以降、加入者の減少や運用成績の悪化が続き、02年度は3年連続の赤字となる見込み。01年度末に2727億円だった積み立て不足は02年度に一段と拡大したとみられる。ただ、今回の削減が実現すれば、積み立て不足は一掃できるという。

 01年から、解散を含めた抜本的制度改革を検討し、現役層については将来の給付額を20%削減するほか、予定する運用利回り(予定利率)の引き下げなど加入貝と事業所の負担増の方針を決めた。ただ、このままでは、現役層とOB受給者の間に不公平が生じるため、昨年6月以降、OBに減額の同意を要請していた。

 猿渡通夫・信金年金基金常務理事は「加入貝、事業所、受給者の3者が痛みを分かち合うことで存続可能な基金への衣替えが可能になった」と話している。【白戸秀和】

2003年4月16日 毎日新聞