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確定拠出型年金 受給開始は60歳以上

自民が原案 零細企業も導入可能


 年金額が運用成績次第で変動する確定拠出型年金を検討している自民党の年金制度調査小委員会(津島雄二委員長)は11日、新制度の原案をまとめた。年金の受給開始年齢は原則60歳以上とする。現在零細企業は確定拠出型年金を導入できないが、こうした零細企業にも確定拠出型の企業年金の導入を可能にする。また自営業者などは個人勘定の確定拠出型年金に加入できるようにするが、国民年金保険料を納付していることを加入の条件にする。政府と調整のうえ来年通常国会にも法案を提出、2000年度導入を目指す。

  同小委の原案は、主に企業が従業員のために掛け金を積む企業型年金と、自営業者らが自分で掛け金を積む個人勘定の二つの制度を新設するのが柱。いずれも60歳まで積立金を取り崩さないことを条件に、掛け金を一定枠内で非課税にする。自民党は月内に同小委で制度案を固め、党税制調査会で税制上の措置の検討に入る。ただ、優遇税制には大蔵省は慎重で、非課税枠内の調整は曲折が予想される。

 現在、企業年金は将来受け取る年金額があらかじめ決まっている確定給付型だけ認めてられており、代表的な確定給付型年金の厚生年金基金は60歳までに支給を開始する。これに対し、確定拠出型年金は支給開始を死亡や企業倒産などの例外を除いて原則60歳以降とする。また、確定給付型企業年金は15人以上の企業に限定しているが、個人単位より企業単位の方が運用管理が効率的になるため、確定拠出型では従業員が一人でも設立できるようにする方向だ。

 確定給付型企業年金は勤続20年未満で転職すると受給権を失うが、確定拠出型は転職先の企業の確定拠出型年金に引き継ぐことができる。転職先に確定拠出型年金がない場合は個人勘定に切り替え、自分で積み立を継続できる。

 また個人勘定の確定拠出型年金は主に自営業者が対象で、国民年金の未加入・保険料未納問題が深刻にならないよう自営業者は国民年金の保険料納付を加入条件とする。

 確定拠出型年金は運用に失敗すると将来受け取る年金額が大幅に減少するため、運用情報の開示や企業の従業員に対する投資教育などの制度整備も検討する。

平成10年11月12日 日本経済新聞