SSI ファイルの処理中にエラーが発生しました
トピックへ戻る
高齢者の勤労生かす年金に
制度改革求め報告書 財政金融研
大蔵省の財政金融研究所は3日、高齢者の働く意欲を十分に生かせる年金制度を整え、一方で公的年金の給付水準を下げるべきだと指摘する報告書をまとめた。働く高齢者の賃金が増えても年金給付が大きく減らないよう年金のしくみを改めることや、転職しても年金を受ける権利を失わない確定拠出型年金の早期導入を促している。
報告書は「高齢社会における生活設計」が主題。21世紀初めにかけて急速に進む少子・高齢化に備え、社会保障と雇用制度のバランスに配慮して見直すとの視点に立っている。基本的には高齢者が働いて収入を得る機会を増やし、公的年金への依存度を下げる方向付けをしている。
具体的には、公的年金の全額支給が始まる前の60代前半の勤労者に支払う在職老齢年金の見直しを求めた。働いていない人が部分年金の全額を受けられるのに比べ、現在の在職年金は高賃金になるほど給付額を制限する。このため一種の「働き損」になる場合もあるとの指摘も出ていた。
確定拠出型年金は個人が一生に積み立てる掛け金を固定し、運用実績に応じて給付額が増減する方式。終身雇用を前提とした今の確定給付型に加え、個人勘定の確定拠出型の組み合わせを認めることで、転職しやすい柔軟な雇用体系を確立するよう求めた。
高齢者雇用の拡充策として、企業に年功序列制の見直しや勤務体系の多様化、政府には労働者派遣事業の見直しなどを要望した。
ただ、労働省が目指している「65歳定年」の法制化には慎重な姿勢を示している。
平成9年7月4日 日本経済新聞